日本ではあまり一般的でない「トランス音楽」は、調べても詳しい情報が出てこないのが実情です。
そこで、この記事では現役DJの僕がこんなことを紹介します。
- トランス音楽とは?
- 民族、流派的背景から分かれる細かいジャンルについて
- 5人のおすすめDJ
- おすすめDJのレーベル
有名なDJを知るとともに、たくさんあるトランスの種類も勉強していきましょう。
トランスとは?どんな音楽ジャンル?
トランスのおすすめ楽曲を紹介する前に、そもそもトランスってなんなのか?復習してみます。
トランスはダンスミュージックのひとつで、BPM(テンポ)が130~150とテンポが速いのが特徴な音楽ジャンルです。
トランス状態に誘い込むようなシンセサイザーの音色とスピード感あふれる低音がとても心地よいです。時には無機質で機械的、民族的な側面を持つ面白いジャンルですね。
トランスは奥が深い。細かいジャンルがたくさんある
ひとことでトランスと言っても、実は種類がたくさんあるのです。
ぶっちゃけ、それぞれのジャンルに明確な定義はなく、
- ユーフォリックとエピックトランスが混ざってる曲
- ダッチトランスでプログレッシブトランスっぽい曲
というのが平気であります。
■細かく分かれるトランスのジャンル
- アシッドトランス(Acid Trance )
- ダッチトランス(Dutch Trance )
- ユーフォリックトランス(Euphoric Trance )/アップリフティングトランス(Uplifting Trance)
- ユーロトランス (Euro Trance )
- エピックトランス(Epic Trance )
- ジャーマントランス(German Trance )
- ゴアトランス(Gore Trance)
- ハードトランス(Hard Trance )
- イビザトランス(Ibiza Trance )
- ロシアントランス(Russian Trance )
- プログレッシブトランス(Progressive Trance )
- サイケデリックトランス(Psychedelic Trance)
- テックトランス(Tech Trance )
音楽のジャンルは言ったもん勝ちの世界なので、このトランスは〇〇ジャンルの曲だな~という神経質な聴き方はおすすめできません。
ラフに体で感じて聴きましょう。
トランスミュージックを聴くならおすすめしたい5人のDJ・アーティスト
いまではEDM DJとして有名で活躍しているDJも、実はトランス出身・・・が多いのはご存知ですか?
Tiesto(ティエスト)やArmin van buuren(アーミン・ヴァン・ブーレン)は元々トランスを作っていた人たちです。
Tiesto(ティエスト)
2005年のロッテルダムでのライブ映像
TiestoのジャンルはTech Trance(テックトランス)に属するといわれていおり、とてもノリやすいです。同じTech Trance系で有名なアーティストといえばSander van Doorn(サンダーヴァンドン)も。
最近のTiestoは大衆受けする音楽(例:EDM)が中心で、トランスを聴きたければ昔のパフォーマンスを観ましょう。
TiestoはIn Search of Sunriseというアルバム(正しくはレーベルかな?)を作り続けています。Magikも同じく有名ですね。
僕は昔からTiestoの大ファンでして、In search of Sunriseはもちろん、MagikやClub Lifeも聴いています。
↓個人的にTiestoが好きすぎて「Tiesto Remix」でトランスをDJ生配信していたりします。
テックトランスとは?
テックトランス(Tech Trance )
2000年頃にハードトランスのスタイルの1つとして作られ始めたが、2004年にエピックトランスを作っていたアーティストの一部がこちらのジャンルにシフトしたことでシーンが隆盛し、市民権を得た比較的新しいトランス。テクノの持つミニマルな展開やリズパターンを強く意識した楽曲が多く、プログレッシブトランスと共に現在西ヨーロッパで主流ジャンルの1つとなっている。テックハウス、ハードトランス(ダンス)から転向したDJも多い。出典:Wikipedia 「トランス(音楽)」
Armin van Buuren(アーミン・ヴァン・ブーレン)
Dutch Trance(ダッチトランス)で有名なオランダ出身のDJで、ザ・王道的トランスのプロデューサー。
日本でもたくさんパフォーマンスしており、EDM DJとして認識している人が多いと思います。2007~2010,2012年でDJ Mag Top100で1位を獲得しています。
アーミンのレーベルは「A State of Trance」で、2019年1月末に通算900回目の放送を向かえました。
https://enter.astateoftrance.com/
ダッチトランスとは?
ダッチトランス(Dutch Trance )
1990年代後半に派生したユーロトランスの1ジャンル。壮大でメロディアスな楽曲が代表的である。代表的なアーティストの多くがオランダ出身であり、オランダを中心に流行し始めたことからダッチ(Dutch:オランダ人)トランスと呼ばれている。しかしスタンダードになってしまったが故に特徴を示すジャンル名としては形骸化してしまっている。出典:Wikipedia 「トランス(音楽)」
Above & Byond(アバヴアンドビヨンド)
2018年に香港で開催されたアジアワールドエキスポのときのライブ映像
Euphoric Trance(ユーフォリックトランス)に分類されるイギリス・イングランド出身の3人組「Above & Beyond」です。Epic Trance,Uplifting tranceにも属します。
トランスは曲調から作業用BGMに向いているとよくいわれますが、Above & Beyondの曲は特に作業用BGM向きだと思います。ボーカルが入っているので邪魔と思う人もいるかも知れませんが、ユーフォリックな壮大さがとても心地よくさせてくれますよ。
パーヴォ・シリャマキ(メガネを掛けている細身な男性)はDJしていないときに手を叩いて横揺れする癖があります。その姿が僕は大好きです笑
ユーフォリックトランス(アップリフティングトランス)とは?
ユーフォリックトランス(Euphoric Trance )
ドイツではジャンルとして定着している。明確な線引きはないが、癒しや恍惚、トランス本来の要素を含んでいる曲を指す。出典:Wikipedia 「トランス(音楽)」
■Kitty追記:
近年ではUplifting Trance(アップリフティングトランス)という呼び方のほうが一般的で、Progressive Trance(プログレッシブトランス)も同じジャンルとして扱われることが多いです。
プログレッシブトランスとは?
プログレッシブトランス(Progressive Trance )
このジャンルはテクノやハウスなど他のジャンルとクロスオーバーする傾向が強く、プログレッシブハウスとの明確な線引きもないためしばしば混同して呼称される。プログレッシブ(進歩的)の名の通り、既存のカテゴリーにとらわれない実験的でジャンルレスな楽曲が多いのが特徴である。また海外ではこれらのジャンルを総称してプログレッシブダンスミュージックと呼称することもある。出典:Wikipedia 「トランス(音楽)」
Aly & Fila(アリーアンドフィラ)
トランスは中東でとても人気のあるジャンルで、中でもAly & Filaは超人気。エジプトのカイロ出身で、彼らのレーベル「Future Sound of Egypt」は必聴です。
彼らの曲はUplifting Trance(アップリフティングトランス)といわれ、壮大でキレイなメロディが特徴的です、女性ボーカルの起用が多いですね。
真夏のカゲロウがゆらゆらするときに聴きたくなります、個人的に。
Vini Vici(ヴィニヴィチ)
2016年のちょっと古めのライブ映像です(個人的に好きなやつ)
イスラエル出身の2人組、サイケデリックトランス、プログレッシブトランスに属し、トライバルサイケともいわれています。
Vini vici(ヴィニヴィチ)のようにゴリゴリ系のハードスタイルのトランスは好みが分かれます。僕は大好物で、脳汁プッシャーという感じのトランスでしびれますね。
こんな曲を日本で聴いてたら間違いなく、変態、変人扱いされます。事実、されたことがあります・・・(笑)
サイケデリックトランスとは?
サイケデリックトランス(Psychedelic Trance)
1990年代後半にゴアトランスから派生したジャンルで、ゴアトランスと比べるとよりハードかつ無機質で金属的な質感の音色が多用されているが、明確な境界はない。2000年以降に世界各地で流行の兆しを見せ、イスラエル、イギリス、フランスを始め、オーストラリア、南アフリカ、ロシア、そして日本などのレーベルからCDがリリースされている。出典:Wikipedia 「トランス(音楽)」
まとめ
現役DJの僕が、トランスとは何か?というポイントを解説しながら、トランス音楽のおすすめしたいDJを5人紹介しました。
日本ではあまり一般できないジャンルですが、作業用BGMとしても最適なので多くの人に聴いてもらいたいです。
音楽そのものも美しく壮大ですから、もっと大衆ウケしてもいいのにと思っております。音楽については、他にもミニマルテクノやブロステップを紹介していますから、一緒に読んでみてくださいね。
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